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満州の阿片王

佐野眞一氏著、「阿片王」 満州の夜と霧 を読んでいる
図書館で予約していたが、思ったより早く番が回ってきた。
年末なので3週間借りることができるのがうれしい。

おっさんの父親は、いわゆる関東軍配下で、終戦を奉天(瀋陽)でむかえた。
ソビエト連邦は日ソ不可侵条約を一方的に破棄して、満州に攻め込んできた。
そのときわが国は、トルーマンに原爆を投下され、ノックダウン寸前であった。
火事場泥棒とは、よく言ったものである。
以後60年、一言の反省の言葉も、謝罪の言葉もなく、国後、択捉などの
領土も占領されたままである。
父親は、シベリアで、石炭掘削という強制労働にこき使われ、もう少しで
シベリアの土になるところ、かろうじて、引き揚げ船で舞鶴に戻ることができた。
だから、うちでは、ソビエト崩壊のとき喝采をあげたのである。
おっさんは、そういう経緯で、満州国に関する本は、読むようにしている。
といっても、知れたものであるが。

阿片王は、里見氏という、満州国で、阿片の取引と、諜報活動に携わり、
戦後A級戦犯として、訴追された一人の男の足跡を追う話である、
まだ、70頁あたりなので、まだまだ、これから楽しめる。

おっさんの父親は、すくなくとも自分の部隊は、中国人を殺したり
中国人の財産を奪ったことなど一度もなかったと言っている。
中国人は、家の外で食事する習慣があるが、自分たちよりいいものを
食べているのを何度も見たと言う。 中国人にとって、その時代は
いつも内戦状態だったので、日本の支配地域のほうがはるかに安全だったという。
おっさんは、親の言葉を信じたい。

by minamihorie | 2005-12-20 19:52 | 学习中文  

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